晩婚化や高齢出産の増加の傾向もあり、不妊治療をしている人が増えています。
体外受精で赤ちゃんが誕生する件数も年々増加傾向にあるようです(参考:不妊治療をめぐる現状(厚生労働省))。
結婚後しばらく経っても赤ちゃんを授からない場合、あるいはすでに生理不順の傾向がある場合、不妊治療を検討すると思います。
「まさか、自分が不妊治療なんて」と思うかもしれませんが、病気があるなら普通に病院に行きますよね?風邪を引いたら内科に行く。それと同じことだとシンプルに考えて、なるべく早めに一歩踏み出してほしいなと思います。
そこで、このページでは、どんな基準でクリニック選びをするか、ポイントを絞って解説していきます。
もくじ
後悔しないクリニックを選ぶポイント6つ
では、さっそくクリニック選びのポイントを見ていきたいと思います!
少し長くなりますが、クリニック選びは不妊治療の開始にあたり、すごく重要なことです。
適したクリニックに通わないと、何周期も無駄にしてしまったり、身体の状態をしっかり把握できなかったり、いいことはありません。
慎重に、でも前向きに選んでいきましょう!
①通いやすい場所にあるか
最も基本的かつ重要なポイントが通いやすいところにあるクリニックか、ということ。
風邪を引いたら内科に行くことと、不妊治療はそんなに変わらない、と書きましたが、何度もこまめに、それも長期間クリニックに通うという点では少し違うかもしれません。
不妊治療は、いつ終わるかわかりません。
「妊娠」という確率の低いものをゴールにしているため、長い道のりになる可能性も高いのが事実。
その点を考慮すると、自宅から通いやすい場所にあるクリニックを選ぶのがおすすめです。
時には、「朝何時間以内にクリニックに来てください」といったこともあります。そんなときに遠いクリニックだと時間を無駄にしてしまいますよね?
車や新幹線で毎回通うと体力も気力も消耗してしまうので、なるべくサクッといける距離のところにしましょう。
徒歩か、電車で1.2駅のところがいいのではないでしょうか。
②診察時間に行けるか
病院の診察時間も、要チェックです。
土日は診療をしていないところもあるので、なるべく平日も土日も診察時間が長いところを選んだ方がいいと思います。
不妊治療は、女性の身体の周期に合わせて様々な検査をしたり、内診をしたり、していくものです。
曜日やカレンダーは関係なく身体の周期はやってきますので、なるべく診察に行きやすいところを選んでくださいね。
③待ち時間はどのくらいか
何度も通うことを考えると、クリニックの待ち時間も重要なポイント。
毎回毎回、何時間も待ち時間に浪費するなんて、誰だって嫌ですよね。
でも、内科や耳鼻科など普通の医者と違って、不妊治療をやっているクリニックはどこも混雑している傾向があります。
なので、なるべく予約制を採用していたり、外出ができたり、待ち時間に配慮してくれているところを選ぶのが得策です。
予約制でも、診察~お会計まで2~3時間かかることもザラにあります。
ネットで口コミを検索すると、待ち時間の情報ものっていることがあるので、みてみてください。
曜日や時間帯によっても、待ち時間が違う場合もあります。
④先生はどんな人か
不妊治療をするうえで、先生の人柄、話し方、説明の仕方などはとても大切です。
内科の診察で、診察結果にショックを受けるということはあまりないと思いますが、不妊治療では努力しても報われず先生に言われた結果でショックを受けることもあるかもしれません。
そんな場合にも、先生の言い方次第では救われたり、支えられたり、またがんばろう、と思えることもあります。
でも、逆に合わない先生を選んでしまうと、心無い一言に傷ついたり、先生の説明不足で余計な心配をしてしまったりということになりかねません。
先生の人柄はどんな感じなのかな?という観点も、頭の中に入れておいてください。
⑤高度不妊治療はできるか
不妊治療を開始するときは、ほとんどの人がタイミング法から始めますよね。
卵胞の育ち具合をエコーで先生に診てもらって、排卵日を予測するタイミング法。
でも、高年齢の場合や多嚢胞性卵巣症候群、子宮内膜症、高プロラクチン血症など、不妊の原因になりやすい病態を持っている場合、タイミング法だけでは難しい可能性もあります。
そうなると、人工授精、そして体外受精や顕微授精にステップアップする必要があるのですが、高度不妊治療をいざすることになっても、同じクリニックでそのままできた方が、ストレスが少ないと思うんです。
ステップアップの時に別の病院にうつるとなると、また先生との信頼関係も築かなくてはいけないし、病院の環境やシステムに慣れる必要もあり、それがストレスになると治療にいい影響は与えません。
体外受精などの高度不妊治療は、行っていないクリニックもたくさんあります。
不妊治療を始めるのなら、高度不妊治療までできるクリニックを最初から選んでおいた方がいいと思います。
不妊治療専門のクリニックでも、体外受精などの実績が毎月どのくらいあるのか、など実績を公開しているのであれば、チェックしましょう。
(公開していなくても、聞いてみるのもありですが、勇気がいります。)
⑥都道府県の指定医療機関か
タイミング法や人工授精で授かれば問題ないのですが、高度不妊治療まで進む可能性もあることを考えると、都道府県が指定している「指定医療機関」がどこなのかということも、一度調べておいた方がいいと思います。
体外受精や顕微授精は、費用がとても高く、経済的負担を緩和するために、都道府県が助成金を出していることが多いです。
その助成金を申請する際に、「指定医療機関で実施した治療」のみが助成の対象となるので、注意が必要です。
指定医療機関には、体外受精、顕微授精の区分があり、助成金を受けるには、区分に該当する治療法であることが必要です。
クリニックを決める前に、どのクリニックなら指定されているのか、みてみるといいと思います。
インターネットで検索すると都道府県が公開しているので、すぐ出てくると思います。
自分に合ったクリニックを選んで一歩踏み出そう
以上、クリニックを選ぶポイントをいくつか見てきました。
一番大事なことは、ストレスなくポジティブに通えるクリニックを探すことです。
不妊治療は、ただでさえ高いお金が出て行ってしまうし、時間はかかるし、痛みにも耐えなくてはいけない、大変な治療です。
しかも、ゴールにたどり着ける保証はどこにもないところが、精神的にも辛いですよね。
なるべくストレスを感じることなく、前向きな気持ちで何度も行けるところを選んでほしいなと思います。
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